空き巣による被害の実態を知りましょう。
また、空き巣被害が怖いのは、金品などを失うことだけではありません。その後の生活でも何かと不安になってしまうようです。
住宅を対象とした侵入窃盗は、平成16年以降減少していますが、一日当たり約166件もの侵入窃盗が発生しており、いまだに多くの住宅が被害に遭っています。その内、侵入窃盗を手口別にみると、空き巣・忍び込み・居空きで50%以上を占めています。
※忍び込み:家人の就寝中に侵入すること
※居空き:家人の在宅中に忍び込むこと
出典:「平成24年の犯罪情勢 警察庁」より作成
平成24年の侵入窃盗の被害金額別認知件数の調査データによれば、被害金額は「10万円未満」が最も多く約半数を占めていますが、「10万円〜50万円」が22.54%で「50万円以上」も10.71%にのぼり、合わせると約3分の1となります。
出典:「平成24年の犯罪 警察庁」より作成
空き巣の発生時間別認知件数では、通勤・通学などで家を不在にした午前中が最も多く、近所への買い物や散歩に出かける午後から夕方も狙われているので注意しましょう。ちなみに、侵入口は「1階から」が約9割を占めています。
図表:出典:JUSRIレポートNo.20 (財)都市防犯研究センター 出典:「平成24年の犯罪 警察庁」より作成
1階からの侵入箇所については「居室・居間」の窓を破って入ってくるケースが最も多く、2番目の「玄関」の3倍以上となっています。さらに、2・3階からの侵入箇所については「ベランダ」が最も多くなっています。
出典:JUSRIレポートNo.20 (財)都市防犯研究センター
窓ガラスを破壊し、そこから手を入れて開錠して侵入する手口。通常のガラスであれば、わずか数秒で破壊できます。近所への買い物やペットの散歩など、わずかな留守の間でも安心できません。ところで、侵入手段の1位は「無締まり」ですが、これでは防犯対策も台無し。くれぐれも鍵の締め忘れには注意しましょう。
出典:「平成24年の犯罪情勢 警察庁」より作成
最も多い侵入口は「窓」ですが、その中でも「掃き出し窓」が多くなっています。実際、空き巣の被疑者に対するアンケート調査でも、最も破りやすい窓として「掃き出し窓」が一番多く選ばれています。
出典:JUSRIレポート別冊第17号 (財)都市防犯研究センター
侵入に手間取り、5分かかると侵入者の約7割は諦めるといいます。「侵入に5分以上時間をかけさせる」ことが、侵入防止対策の大きなポイントになります。
出典:JUSRIレポート別冊第17号 (財)都市防犯研究センター
空き巣の被害にあった方々の心理や行動、日常生活への影響を調べたところ、下のようなさまざまなストレスや弊害があることがわかりました。
出典:侵入盗の被害者に関する研究 (財)社会安全研究財団委託調査研究報告書 1995年 侵入盗防止研究委員会